マシニング加工とは?ポイントを絞って解説

マシニング加工とは?ポイントを絞って解説

近年、銅加工を始めとする金属加工の製造現場で広く普及している「マシニング加工」。

「マシニング加工」とは一体どのようなものなのか、ポイントを絞って解説します。

マシニング加工とは?

NC工作機械「マシニングセンタ」を用いて材料を切削する加工を「マシニング加工」といいます。

NC工作機械はプログラムによる数値制御で加工を自動的に行う機械のことですが、「マシニングセンタ」は、NC工作機械に「自動工具交換装置(ATC)」を搭載したもの。

ツールマガジンと呼ばれる工具収納場所に工具をセットすると、加工プログラムに従って自動で工具を交換します。手動での交換が必要な従来の機械に比べてスムーズに作業が進み、一台で複雑な加工が可能です。加工精度や製造効率の向上に大きく貢献し、人件費の削減にもつながります。

マシニングセンタの種類

マシニング加工の要となるのが、マシニングセンタ。

マシニングセンタには、主に4つの種類があります。

◆立型マシニングセンタ

切削工具を取りつける回転軸が、垂直方向についているもの。

加工物を上面から切削するため、図面と見比べながら作業を行うことができます。また、フライス・穴あけ・仕上げなど様々な切削方法が可能。コンパクトで場所を取らず、導入しやすいのもメリットです。

◆横型マシニングセンタ

切削工具を取りつける回転軸が、水平方向についているもの。

加工物を側面から切削するため、切り屑が加工面に溜まらず落下します。そのため、切り屑が原因となる切削不良や仕上げ面の傷つきを防ぐことができます。

平面的に広さのある加工物には不向きですが、高さのあるものには適した機械です。

◆門型マシニングセンタ

正面から見た時に、機械が「門」の形をしているのが特徴です。

材料を置くテーブルが広く長いため、大型の製品を加工するのに適しています。

精度の高い加工が可能ですが、複雑なプログラミングや機械を扱うための高度な技術が必要となります。

◆5軸マシニングセンタ

X軸・Y軸・Z軸の直線軸に2方向の回転軸を加えた、計5軸を有するマシニングセンタ。

一度セッティングをするだけで複数面の加工が可能、材料の置き直しにより生じる誤差を防ぎ、加工時間の短縮につながります。

マシニング加工の手順

マシニング加工のプロセスを、順を追って確認してみましょう。

◆加工プログラムの作成・読み込み

製品図面や3Dデータを基に、加工プログラムを作成します。

マシニングセンタをどのように作動させるか、加工形状だけでなく、削る方向や経路、刃物を動かす速度などについても細かく設定し、マシニングセンタに読み込ませます。

◆材料および刃物のセット

材料や使用する刃物をマシニングセンタにセットします。

プログラムどおりに加工するには、正確な位置合わせが必要です。工具の計測や試運転も同時に行います。

◆加工

プログラムを実行し、加工を進めます。

大まかに材料を削る「荒加工」、設計した寸法に加工する「中仕上げ加工」、そして最後は表面処理などを行う「仕上げ加工」といった流れで進んでいきます。

切削部分の摩擦熱を冷却するため、切削油を噴霧しながらの作業となります。

まとめ

今回は、現代のものづくりに欠かせないマシニング加工について解説しました。

NC工作機械にATCを搭載したマシニングセンタにより、人の手を極力わずらわせずに精度の高い金属加工が可能となりました。

現在も進化し続けるマシニング加工、効率的に行うには高度なノウハウをもったサプライヤーの選定が必要です。

銅加工、金属加工をお考えなら、創業80年もの豊富な実績を持つ「株式会社ハタメタルワークス」へ、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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